成田亨画集「ウルトラ怪獣デザイン編」「メカニック編」の2冊が、35年ぶりに、復刊ドットコム様より復刊される運びとなり、この度、無事に「復刻版BOX」として完成いたしました。
出版社様とは色々と協議模索いたしましたが、この度の復刊では「初版当時の完成本をできる限り当時のまま復刊する」ことを主眼といたしました。誤字や表記の誤りなども散見致しましたが、それも含めて、あくまでも故人、成田亨本人がOKを出した画集の復刊にこだわる事といたしました。
「果たして本人は、この復刊をどの様に思っているだろうか」
問いかけは幾度もいたしましたが、今は喜んでくれていることと思っております。
生前、幾度となく増刷の打診を頂戴しながら首を縦に振らなかった成田亨でしたが、その理由の根底の一部が、時代の変化とともに雪解けの様に消えていったことも、この度の復刊実現に至りました一つの理由です。
「画家として、自分の名前で画集が出ることは本当に嬉しいことなんだよ」
当時、中学生だった私に、喜びと悲しみの両面を複雑に絡ませながら語ってくれた姿を思い出します。
最後に、成田亨が生前よく口にしていた言葉を引用いたします。
「大事なのは今の若者、そしてこれから生まれてくる子供達なんだよ。未来の子供達に見てもらえたら嬉しいなぁ。こんな人間が居たんだぞ!って」
私にとっては聞き慣れた言葉ですが、改めて文字にすると「その通りだな」と感じます。